【文化時報社提供】コロナ死亡者と『お別れ』行う葬儀社

※文化時報2022年8月2日号の掲載記事です。
新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の火葬を巡り、東京都内の各火葬場は遺族の立ち入りを依然禁止している。

このため故人との対面やお別れ、焼香、お骨上げなどは一切行えない状態が続いている。

そうした中、目黒区の有限会社花心は、従業者4人という小規模葬儀社ながらも、コロナ禍が始まった当初から、新型コロナ死亡者の遺族が「お別れ」を行えるよう取り組んできた。30件超あった火葬のうち、実に約8割が実施したという。

火葬場の駐車場で花心の行った「お別れ」は、次の3通りだ。

①火葬場Aの駐車場に止めた霊柩車(れいきゅうしゃ)内(20件超)②火葬場Bの近くのコンビニの駐車場に止めた霊柩車内(1件)③葬祭事業者の式場での葬儀(2件)

①と②では、新型コロナ死亡者の関係者が交代で霊柩車内に入り、棺ひつぎのふたを開け、顔の部分が透明になった納体袋越しに故人と対面した後、花を手向ける。

③は今年から新型コロナ死亡者の葬儀を行っている葬祭事業者の施設を利用して
いる。
松本淳也社長によると、「お別れ」を希望する遺族に③の方法があることを説明する
ものの、住んでいる場所が離れていることや、葬儀を行うと料金が高くなることなどを・・・

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