※文化時報2022年4月1日号の掲載記事です。
学校でのいじめが深刻な社会問題となって久しい。2013(平成25)年、「いじめ予防対策推進法」が施行されたが、ネット社会の子ども世代への浸透を背景に、無料通話アプリ「LINE」や動画投稿サイトを媒介とする新たな態様のいじめも増加し、いじめられた子どもが自ら命を絶つという悲劇が繰り返されている。
どうすればいじめを根絶できるか。
日弁連は、その取り組みの一つとして、弁護士が直接小中学校の教室に赴く「出前授業」の形でいじめ予防授業を行っている。
もともとは東京の平尾潔弁護士が独自に展開していたプログラムをベースに、子どもの権利に関わる問題に取り組む弁護士たちが、それぞれの地域の特色や学校のニーズを踏まえてカスタマイズし、全国で実践されるようになったものだ。
この授業ではまず、子どもたちに、「いじめられる側にも問題があると思うか」という質問を投げ掛ける。
多くの教室で、7~8割の生徒が「はい」と答える。
そこで、「いじめられる側も悪い」と思う理由を発言してもらった後・・・
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