2024年 第一回コラム「かっこいい仏教用語について」

★仏教用語でかっこいい言葉を3選ご紹介★

 

仏教用語は、難しい漢字(二字熟語や四字熟語)で構成されているのが特徴です。
意味は知らないけど、何だかかっこいい…そんな印象を抱いたことのある方は、多いのではないでしょうか。
仏教用語はかっこいい座右の銘だけじゃなく、一つ一つにしっかりとした意味があります。
その中で3選ご紹介。

 

 諸法無我(しょほうむが)

 

諸法無我とは、「この世の全てものは、影響し合って存在している。自分一人が独立して存在することはあり得ない」という考え方です。

人間も動物も天体も、全ては繋がっている1つの集合体である。

このことを理解できると、自分が生かされているという実感を持てるようになります。

大切なのは、万物に感謝する心を忘れないこと。

自然と調和して、他の生命を脅かすようなことはしないと決めること。

諸法無我は、私たちが生きている理由と奇跡を教えてくれる考え方です。

 

 一切皆苦(いっさいかいく)

 

一切皆苦とは、「この世の全てものは、苦しみである。人生は思い通りにならない」という考え方です。

悲観的で絶望的なようにも感じますが、これこそが仏教の真理。

苦しみから逃げたり、克服しようとしたりするのではなく、受け入れることが大切だと説いています。

思い通りにならないというのは、絶対に避けられない事象を認めるということ。

例えば、どんなに怖くても死ぬことから逃れることはできません。

その事実をはっきりと認められれば、恐怖から逃げようと足掻くことはなくなるはずです。

苦しみを受け入れるのは、とても辛いもの。

でも、受け入れなければ前には進めません。

人生に苦しみは必ず伴うし、思い通りにもならない。

だからこそ、私たちが楽しく人生を全うするにはどう生きればいいのか。

仏教は、その指針をしてくれる教えです。

 

輪廻転成(りんねてんしょう)

 

輪廻転成とは、仏教の死生観のことです。

仏教では、全ての生命は死んだ後何度も生まれ変わり、永遠に魂がループしていくと考えられています。

私たちは、必ずしも人間に生まれ変わるわけではありません。

六道という天国から地獄までの世界を、ぐるぐる生まれ変わりながら生きていきます。

  • 六道…天界、人間界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界の6つの世界

どの世界で生まれ変わるかは、生前の行いによって決まります。

しかし、お釈迦様はこの六道の世界にいる限り、苦しみからは逃れられないとお考えです。

完全に苦しみのない世界は、六道を超越した「浄土」だけとされています。

 

 

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