【文化時報提供】正論を掛け合わせると、共感できないお寺の未来が見えてきた

※文化時報2020年12月5日号の社説「共感できない未来」の全文です。

消化不良だった。先の第6回エンディング産業展で注目されていたセミナーを聴講した感想である。

登壇したのは全日本仏教会の戸松義晴理事長と、浄土真宗本願寺派築地本願寺の安永雄玄宗務長。共に仏教界のトップランナーであり、改革の旗振り役でもある両氏は、文化時報の紙面に何度も登場いただいている。今回の講演内容も決してつまらないものではなく、むしろ充実していた。

それなのに後味が悪かったのは、話の先に広がる仏教界の未来に、共感できる材料が乏しかったためだ。

2日号で報じた通り、セミナーは産業展2日目の11月25日に行われた。安永宗務長、戸松理事長の順に登壇し、2人のディスカッションもあった。

安永宗務長は、宗教法人と株式会社の経営は同じであり、「収入なくして伝道なし」と明言した。人口減少と檀家制度の崩壊を見据え、新しい檀信徒・門信徒の視点が寺院・僧侶のサバイバルに必要だと唱えた。

戸松理事長は、各種世論調査のデータを基に、人々の信仰心と寺院・僧侶の意識のギャップを丹念に拾い上げた。その上で「画一的な儀礼や仏教行事の提供から、檀家一軒一軒とのオーダーメイドの関係構築を」と呼び掛けた。

2人の意見はそれぞれ正論なのだが・・・

 

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