仏教の豆知識

仏教用語豆知識(普段使っているけど知らない仏教用語)

言葉 意味・由来
ありがとう 『有り難う』とは文字通り『有る』のが『難い』という意味です。 三帰依文に「人身受け難し、今すでに受く 仏法聞き難し、今すでに聞く」というのがあります。 この星、この時に人として生まれ、 生き、出合い、別れ、成長する 今のあなたがあなたで『有る』というのは すごく『難い』事。 今の全てに『有り難う』です。
仏教では『愛』は迷いや貪りの源悪い心と説いています。 サンスクリット語源では『乾き』の意味を持ち ノドが乾いた時に水を欲しがるような本能的な欲望です。 これに対して仏教では本能に汚された愛ではない 仏様が衆生を憐れむ法愛を『慈悲』と呼んでいます。
意識・意地 仏教では、視、聴、味、嗅、触覚の「五感』を 眼、耳、舌、鼻、身識の『五識』といい 五識を通じて知覚認識する事を『意識』や『第六識』といいいます。 その『意識』は認識や発想の源なので 『意』の『地』『意地』ともいいます。 『意識する』ってのは自分の全てを使うって事なのかもしれないですね。
開発 農地開発や人間開発等、開発とは そのものの価値を開き発する事。 仏教では『カイホツ』と読み、他者を悟らせ、また自らの仏性を開く事を指します。 元来、全ての人に備わっている 仏になれる要素『仏性』を開き発する事が 最も大切な『開発』なのです。
根性 「根性がある」や「根性が歪んでる」等 その人の性根の意味で使われる『根性』という言葉です。 仏教では、仏様の教えを受ける素質や性質の事を『根性』といいます。 それは、人々によって千差万別多種多様 仏様はその人の『根性』に合わせて、 説法の仕方や内容を変えたそうです。
大丈夫 「安心して」という意味で使われる『大丈夫』 元来は『大きな丈夫(ますらお)』 つまり”立派な人、頼りになる人”を指す言葉です。 華厳経の中に「諸々の修行者は、この法に安住すれば大丈夫の名号を得る」という教えがあり 仏様には『調御丈夫』という呼び名もあります。 仏様の事を信じていれば大丈夫です。
利益 仏教ではこの字は『りやく』と呼び 仏様の力によって授かる幸福、つまり『ご利益』の事です。 利益(りえき)とは即物的な”儲け”の意味ですが 仏様から与えられる『ご利益(ごりやく)』とは 仏様の教えを信じて善行を行った者に与えられる人生の幸福。 目先の利益(りえき)より、本当に価値のある利益(りやく)を得られるよう 日々、正しくありたいものです。
無事 「ご無事をお祈りします」の『無事』。 普段何気なく使う『無事』ですがこれも元来は仏教用語なのです。 臨済禅師は『無事是貴人』と説き 拘りや煩わされない、追い求めない ただただ、人間の本来の姿である事を『無事』といい その状態である事、その人こそ、素晴らしいと言われました。 穏やかで変わった事のない、追い追われる事の無い日々 何事も無い『無事』な日々こそ、大事なんです。