2024年 第七回コラム じつは身近な 仏教用語 PART5

★じつは身近な 仏教用語を3選ご紹介(な行)★

 

日常何気なく使っている言葉の多くは、実は仏様の教えに由来しています。
日常に溶け込み当たり前に使っている言葉の、元々の意味やどのような仏教語に由来しているのかを簡単に解説します。
言葉の本来の意味、用法を知って頂く事で、小難しく感じる仏教用語に親しみを持って頂き、仏教の魅力に触れて頂ければいいなと思います。

 

南無

 

サンスクリット語[s: namas(ナマス)]または[s: namo(ナーモ)]の音写です。

音写ですので南と無に意味はありません。

体を折り曲げて敬意を表します。

その対象に対して敬意や信仰、信頼を表し、漢訳では帰命(きみょう)帰礼(きらい)ともいいます。

〈南無妙法蓮華経〉は妙法蓮華経に帰命します、という意味になります。

 

 

一般的には人(ひと)と呼び、 〈ひと〉もしくは〈ヒト〉はいわゆる〈人間〉の生物学上の標準和名として用いられます。

仏教では、六道や十界の中にあり、輪廻する存在として扱われます。

サンスクリット語の[s:manuṣya(マヌシャ),puruṣya(プルシャ)など]は、動物や神など他の生命体と区別される人類、ヒトの意味です。

また[s: pudgala(プドガラ)]は個人存在のことで、それの構成要素である法[s:dharma(ダルマ)]に対して考えたられた言葉です。

忍辱

 

言葉通り外界からのプレッシャーや摩擦になどに耐え忍ぶという意味があります。

しかし外圧だけではなく、自分自身の出来ない部分、見たくない部分も認める。というのが忍辱の本来の意味となります。

他人の失敗は目につきやすいのが人の常ですが、自分の失敗に目をそらさずに認める事で忍耐力が向上します。モノゴトを他者の所為にしない事が、問題の本質を捉えやすくします。

また、モノゴトを正しく認識する事が他者に寛容になる事に繋がり、結果的に人間関係が良好になります。

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