2024年 第九回コラム じつは身近な 仏教用語 PART7

★じつは身近な 仏教用語を3選ご紹介(ま行)★

 

日常何気なく使っている言葉の多くは、実は仏様の教えに由来しています。
日常に溶け込み当たり前に使っている言葉の、元々の意味やどのような仏教語に由来しているのかを簡単に解説します。
言葉の本来の意味、用法を知って頂く事で、小難しく感じる仏教用語に親しみを持って頂き、仏教の魅力に触れて頂ければいいなと思います。

 

迎え火

 

お盆や彼岸に、亡き人の精霊を迎える為に火を焚くことです。日本の民間信仰では死者の精霊が盆・彼岸などの供養日に家を訪れるという信仰があります。

家を間違えることがないように、高い竿の先に松明や灯明をつける例もあります。

 

妄想

 

一般的には「もうそう」と読みますが、仏教語としては「もうぞう」といいます。

勝手な空想を巡らすこと、誤った見解、真実ではないものを真実とする考えを指します。

凡夫の心のはたらきは、煩悩によって心が曇らされている限り、すべて妄想となるので禅では、心のはたらきを放棄することを説く。

妄想はサンスクリット語[vikalpa(ヴィカルパ)]の訳語であり、ヴィカルパには分別という別訳もある通り、正しくない推量的な判断、間違った判断を表します。

 

曼荼羅・曼陀羅

 

サンスクリット語の[maṇḍala(マンダラ)]の音写。

意味としては、広く「円状のもの」を指します。

[maṇḍala]は、インドにおいては、とくに神々や仏・諸尊を安置して祭るために、円形状や方形状に仕切られて聖域化された場所を意味しました。

儀礼の為に、一時的に檀を設け、粉や砂を用いて表現するのが通例でした。

しかし仏教がインド以外の地に伝わる中で、掛け軸などに表わす形式が一般的になりました。現在馴染みのある〈胎蔵界曼荼羅〉〈金剛界曼荼羅〉また日蓮宗の〈十界曼荼羅〉など、多くの形式は掛軸に記されたものです。

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