※文化時報2021年1月14日号の掲載記事です。写真は本堂の基礎が打たれた龍台寺の境内。
「原発事故被災寺院『有志の会』」という団体がある。
福島第1原子力発電所の30㌔㍍圏内の被災寺院を対象に、約60カ寺の補償問題を支えてきた。東京電力側との交渉は、財物補償については多くの寺院で一定の解決を見たため、2017年5月にいったん交渉を終えた。
福島第1原発が立地する福島県双葉町や大熊町、原発事故直後に放射性物質が風に乗って運ばれた浪江町などの山間部には、今も許可なく立ち入れない帰還困難区域が広がる。
一方で、それ以外の地域では17年に避難指示が全て解除された。避難中に野生動物などに境内を荒らされ、本堂や庫裏の建て替えや修復が必要な寺院は多い。資金難が重くのしかかる中・・・
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