第51回葬儀・法要コラム「公正証書遺言の作成」

証人立会いのもとで公証人が作成

 

 遺言者が公証役場において、2人以上の証人の立会いのもと、公証人に対して遺言の内容を口述し、公証人がその内容を筆記します。公証人は、筆記の内容を遺言者と証人に読み聞かせ、または閲覧させます。遺言者と証人は、筆記が正確なことを確認して各自がこれに署名・押印します。その後、公証人が、法律に定める方式に従って作成された旨を付記して署名・押印します。

 公正証書遺言は、原本、正本、謄本の3通が作成され、原本は公証役場で保管され、正本と謄本は遺言者に返されます公正証書遺言は、法律の専門家である公証人が遺言の内容を確認しつつ作成しますので、要件不備で無効になることはありません。また、原本は公証役場で保管されるので、紛失や偽造等の心配もありません。また、公証人が作成するため、病気などによって遺言者が遺言書を書けないときでも遺言が可能になり、公証役場だけではなく、遺言者のいる病院、自宅などで、公証人が出張することで作成することも可能です。

 

遺言書の保管と手数料について

 

 公正証書による遺言は、遺言書の原本が公証役場に保管されています。従って、相続人らに遺言書を作成してある公証役場の場所を伝えておけば十分です。遺言された方が生存中は、遺言書の存在が明らかになっても、ご本人以外が公証役場を訪れて遺言書の内容を教えて欲しいと要求したり、閲覧を請求したりしても、公証人がこれに応じることはありませんので、遺言の秘密を保てます。万一、正本を紛失した時は再交付を受けることも可能です。死後、家庭裁判所での検認の手続きが必要なく、遺言者の死後、遺族はすぐに開封して内容を確認できます。

 また、公正証書遺言を作成する際の費用(手数料)は以下のとおり法によって定められています。

  目的価格           手数料

100万円まで             5000

100200万円まで          7000

200500万円まで          11000

5001000万円まで          1万7000

10003000万円まで        2万3000

30005000万円まで          2万9000

5000~1億円まで           4万3000

 

 

証人の条件

 

 証人になるために、特別な資格は不要です。ただし、証人になれない人というのはいます。以下の通りです(民法974条)。

1 未成年者

2 推定相続人および受遺者(※)やこれらの配偶者及び直系血族

  (※推定相続人もしも実際に相続が開始した場合に相続人になると考えられる人 受遺者遺贈を受ける人)

3 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

上記のいずれかに当てはまる人は、証人になることはできません。逆にいえば、当てはまらなければ、誰でも有効な証人として連れていくことができます。

 実際のケースで証人となることが多いのは、遺言者の信頼できる友人・親友、弁護士、司法書士などが挙げられます。いくら親友でもさすがに遺言書のことまでは知られたくない、という方も多いでしょうから、そのような場合には、客観的かつ専門的知識も有している弁護士に依頼するのがおすすめです。また、もしも適切な証人がご自分では見つけられないという場合には、公証役場で紹介してもらうこともできます証人1人あたり約6,000円なので、2人合計で12,000円程度の手数料がかかります。

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