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第三回コラム『輪廻について』

2019/01/01

六道世界における輪廻について

第三回コラム『輪廻について』 皆さんは死後の世界について考えたことがあるでしょうか?
仏教の考え方には天国と地獄があります。また別の宗教であるキリスト教やイスラム教にも同じ考え方が存在します。ただこの二つの宗教と仏教の天国と地獄には決定的に違う考え方があります。
 それはキリスト教やイスラム教は、死後に天国と地獄のどちらかに行って、そこで永遠に過すという考えに対して、仏教は死後の世界は永遠ではなく有限であると考えられています。
 ここからは仏教世界における輪廻についてお話しして行きたいと思います。

 1 三界について
 2 六道について
 3 解脱について

 1三界について

 まず死後の世界について語る前に、仏教の世界観の中ある三界というものの説明をします。
 三界というのは生きとし生けるものが生死流転する苦しみが多い領域のことを意味しており、
欲界・色界・無色界の3つに分かれています。
 一つ目の欲界は、欲望に囚われているものが住む世界のことで、今日私たちが住んでいる地上世界のことを表しています。ここでいう欲望とは食欲・睡眠欲・性欲の3つことであり、この欲界の中に六道があります。
 二つ目の色界は、欲界にあった欲望を捨て去った清浄な世界ですが、まだ形に囚われているものが住む世界のことで、ここでいう形とは物質や肉体のことです。
 三つ目の無色界は、これまでの二つの世界を超越した世界ですが、それでもまだ完全な悟りを開けておらず、精神作用のみが存在する世界のことを言います。

 2六道について

 六道とは先ほども説明したように欲界の中にあり、その死後すべての衆生が生死を繰り返す六つの世界のことをいいます。

 1天道  ・・・人間より優れた天神が住んでおり、寿命が長く、苦しみがほとんどない。
 2人間道 ・・・人間が生きる世界で、生病老死があり苦しみに満ちた世界だが、唯一仏教と
         出会える世界。
 3阿修羅道・・・争いが絶えず怒りや苦しみが溢れ、欲望を抑えることができない世界
 4畜生道 ・・・人間以外の生物の世界で、他人や肉親をも傷つけ苦しみが多い世界。仏教に
         出会うことができない。
 5餓鬼道 ・・・餓鬼(飢えと乾きに苦しんでいるお腹のふくらんだ姿の鬼)の姿となり苦しみ続
         け、嫉妬や欲望の塊が満ちた世界。
 6地獄道 ・・・様々な苦しみを受ける六道で一番苦しい世界。等活・黒縄・衆合・叫喚・
         大叫喚・焦熱・大焦熱・阿鼻(無間)の八大地獄がある。

 六道はこのように分けられており、生前の行いで次の行き先が決まると言われております。
人間は死後もなんらかの形で存続するという普遍的信念の一つの形態が輪廻といわれています。
 他の六道に比べ天道は苦しみもなく快楽の多い世界なのになぜ六道の一つなのでしょうか。それは天道にも死苦があり、快楽が大きければ大きいほど死ぬ時の不安や苦しみが大きくなるからです。天道も安らかな世界ではなく、目指すべき場所ではないと考えられています。

 3解脱について

 解脱とは人間が持つ欲や苦しみ、その全てを捨て去った時に初めて輪廻の世界、すなわち苦しみの世界から解放されるやすらぎの世界である涅槃に到達することを言います。
 わかりやすく言えば人工衛星などが地球の周りをぐるぐる回っているのは引力があるからです。輪廻に置き換えればその引力を『欲』と考え、欲(引力)があるからこそ六道(人工衛星)はぐるぐると回り続けることになります。ですが欲(引力)さえなければ六道(人工衛星)はその場所に留まることがなくなります。これこそが解脱なのです。
 仏道を修行し、解脱することによって六道輪廻から解放され、お釈迦様がいる涅槃にたどり着くことができるのです。
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